イギリス留学の魅力!メリットとデメリット
ききお
イギリスといえば、歴史ある大学やエリザベス女王が話す「クイーンズイングリッシュ」など、誰もが一度は憧れる国のひとつです。
美しい街並みや多文化が共存する環境の中で学ぶことができるイギリスは、留学先としても非常に人気があります。
では、イギリス留学にはどのような魅力があるのでしょうか?
英語の習得だけでなく、世界トップレベルの教育機関で学び、多様な文化に触れることができる特別な体験が、あなたを待っています!
この記事では、そんな魅力たっぷりイギリス留学のメリットとデメリットを詳しくご紹介していきます。
イギリス留学のメリット
留学を考える際、どの国に行くかはとても大切な選択です。留学の形態も様々で、短期留学や高校・大学からの派遣留学、交換留学などがあります。その中でも、現地の大学で正規の学生として学ぶ正規留学という方法は、特に学びの質にこだわりたい方におすすめです。
イギリスを留学先に選ぶメリットについて、私自身の体験も交えながらご紹介します。
1. 格調高い英国英語を体験できる
イギリスに留学する最大の魅力のひとつは、クイーンズイングリッシュと呼ばれるイギリス英語を生活の中で体感できることです。皆さんも、エリザベス女王や英国映画で耳にする洗練された英語の響きに憧れたことがあるのではないでしょうか?
実際にイギリスで生活すると、典型的な「I can’t(アイ カント)」のような発音が自然と耳に入ってきます。アメリカ英語とイギリス英語の違いを肌で感じることで、言語の奥深さを再認識できるでしょう。
また、イギリスではアメリカと異なるスペルや表現方法が多く、日常生活の中でその違いを学ぶ楽しみもあります。クラシックとモダンが融合するこの国での生活は、言葉だけでなく文化全体に新たな発見を与えてくれるはずです。
2. 世界的に評価される教育水準
イギリスの大学は、その高い教育水準で世界中から高く評価されています。オックスフォード大学やケンブリッジ大学はもちろんのこと、ラッセルグループと呼ばれる24の大学は研究の質や教育の水準が非常に高いです。筆者もイギリスの大学院で学びましたが、産業界との結びつきが強く、実践的な学びを提供するプログラムが多いと感じました。
また、歴史ある大学では中世ヨーロッパの建築に囲まれたキャンパスで学ぶことができるため、伝統と革新が融合した独特の雰囲気を味わうことができます。イギリスの大学は、勉強だけでなく、Student Unionなどの学生活動も活発で、学業と並行して多くのことに挑戦できる環境です。
3. 短期間で学位を取得できる
イギリスの大学の特徴として、学士号を3年で、修士号を1年で取得できるコースが多いことが挙げられます。日本では学士課程4年、修士課程2年の合計6年が必要なところ、イギリスでは最短4年で両方の学位を取得できるため、時間と費用の節約が可能です。特に大学院留学を考えている方にとって、この短期間での学位取得は大きな魅力となるでしょう。
ただし、スコットランドでは学士号取得に4年、修士号取得に1年以上かかる場合もあるので、大学やコースによって異なる点には注意が必要です。
4. 日本人が少なく、英語漬けの環境
イギリスは留学先として人気があるものの、アメリカやオーストラリアに比べると日本人学生の数が少ない傾向にあります。筆者が留学していたリーズでは、日本人と出会う機会がほとんどなく、常に英語だけで生活しなければならない環境でした。語学力を本気で伸ばしたい方にとっては、このような状況は非常に有利です。
ただし、語学学校や交換留学プログラムでは日本人が多いこともあるので、正規留学を選ぶことでより英語環境に没頭できるでしょう。もちろん、日本人とのコミュニケーションを求める方は、日本人コミュニティやサークルも存在しますので、寂しさを感じることなく過ごすことも可能です。
5. ヨーロッパへのアクセスが抜群
イギリスに留学するもう一つの大きなメリットは、ヨーロッパ諸国へのアクセスの良さです。フランスやスペインなどの近隣国への旅行が容易で、格安航空便を利用すれば低コストで週末旅行も楽しめます。学業の合間に友人と一緒にヨーロッパ旅行に出かけ、新しい文化や歴史を学ぶことで、視野を広げる機会にもなります。
長期休暇中には、クラスメートの母国を訪れるなど、イギリスを拠点にヨーロッパ各地を巡る経験が得られることは、他の留学先ではなかなか味わえない特権です。
6. 多文化交流が活発
イギリスは多文化社会であり、様々な国籍や背景を持つ学生が集まるため、多様な価値観に触れることができます。これは、ただ学ぶだけでなく、世界中の友人を作り、異なる文化や考え方を理解する貴重な機会です。グローバルな視点を養うことは、将来のキャリアにも大いに役立つでしょう。
7. 多様な奨学金制度が利用できる
イギリスには、留学生向けの奨学金制度が充実しています。Chevening奨学金や、各大学が提供する特定のプログラム向けの奨学金が多くあり、学費や生活費の負担を軽減できる可能性があります。これにより、経済的なハードルを下げ、より多くの学生が夢を追いかけることができるでしょう。
イギリス留学のデメリット
イギリス留学には多くの魅力がありますが、同時にいくつかのデメリットもあります。夢に描いていた英国生活が、実際に現地で体験すると、予想外の困難に直面することも少なくありません。今回は、イギリス留学を考える上で知っておきたいデメリットについてご紹介します。
1. イギリス英語に慣れるまでが大変!
イギリス英語に憧れる人は多いですが、実際にその発音や表現に慣れるまでには時間がかかることがあります。アメリカ英語に慣れていると、イギリス英語のフレーズや発音の違いに戸惑うことも。
例えば、テイクアウトを意味する言葉はアメリカでは「Take out」、イギリスでは「Take away」と言います。また、ジーンズはアメリカでは「pants」ですが、イギリスでは「trousers」と呼ばれ、間違えて「pants」と言うと「下着」を指してしまいます。こういった微妙な違いが日常生活で混乱を招くこともあるでしょう。
さらに、イギリス国内でも地域によって訛りが強く、特に北部やスコットランドでは聞き取りが難しい場合があります。筆者も、スコットランド人の教授の授業では最初は半分も理解できず、慣れるまでに時間がかかりました。
2. 学費と物価が高い
イギリスの大学は世界的に評価される一方で、特に留学生向けの学費は高額です。例えば、大学院でビジネスを学ぶ場合、年間の学費は約£17,000にもなります。これに加えて、生活費も非常に高いです。ロンドンなどの大都市では、特に家賃が高く、東京以上の生活費がかかることも珍しくありません。
また、イギリスの物価全般が日本よりも高めで、外食や日用品の購入にかかる費用も無視できない出費になります。さらに、イギリスポンドの為替相場の変動も激しいため、生活費や学費の支払いに影響を及ぼす可能性があります。
3. 学業スケジュールがタイト
イギリスの大学は学士課程が3年、修士課程が1年で修了できるという短期間の学位取得が魅力ですが、その分スケジュールが過密です。特に修士課程では、9か月間の授業と3か月間の修士論文執筆期間が設けられていますが、その間にエッセイやグループ課題が次々と課され、常に期限に追われる生活になります。3か月で論文を書くためには、テーマの選定からデータ収集、執筆までを短期間でこなさなければならず、非常にタフなスケジュールです。
就職活動を現地で行うことを考えている場合、さらに時間管理が難しくなり、学業と両立することが難しいかもしれません。
4. 食事が口に合わないことがある
「イギリス料理は美味しくない」という噂を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。実際にイギリスの学食やレストランで出される料理は、日本人の味覚に合わないことがあります。特に主菜として頻繁に登場するマッシュポテトやフライドポテト(イギリスではチップスと呼ばれます)、茹で野菜は、長期間続くと飽きが来てしまうかもしれません。
ただし、最近ではアジア系スーパーが増えており、日本食材も手に入るので、自炊することで多少は食事の問題を解決できるでしょう。とはいえ、味や食材に慣れるまでに時間がかかることは、留学中のデメリットのひとつです。
5. 天気が悪く、気分が沈むことも
イギリスの天気は曇りや雨が多く、特に冬の時期は日照時間が非常に短くなります。朝から夕方までずっと薄暗い日が続くこともあり、慣れない日本人にとっては気分が沈みがちになることも。天気が悪いことで、外出の頻度が減り、家の中で過ごす時間が増えると、ストレスがたまりやすくなります。
イギリスの冬を乗り切るためには、気持ちの切り替えや室内で楽しめる趣味を持つことが大切です。
6. 文化的なギャップ
イギリスの文化や生活習慣は日本とは異なる点が多く、最初は戸惑うことがあるかもしれません。たとえば、イギリスではパブ文化が根付いており、友人との付き合いで頻繁にパブに行くことがありますが、アルコールを飲まない人にとっては少し疎外感を感じることも。
また、イギリス人はプライベートを大切にする傾向があり、親しくなるまでには時間がかかることが多いです。こうした文化的な違いに最初は苦労するかもしれません。
7. EU離脱による不確実性
イギリスのEU離脱(Brexit)によって、留学生に対するビザや学費、滞在許可に関するルールが変わる可能性があります。EU離脱後の政策がまだ完全に安定していないため、留学生活にどのような影響があるか予測が難しい状況です。将来的には、学費の値上がりや、ビザ取得の難易度が上がる可能性もあります。
8. 交通費が高い
イギリスの公共交通機関は便利ではありますが、特にロンドンなどの大都市では交通費が高額です。地下鉄やバスの運賃は、他の国に比べて割高で、通学や日常生活の中で交通費がかさんでしまうことがあります。特に都市部での生活を予定している場合は、交通費も事前に考慮しておく必要があります。
イギリス留学のメリットデメリットまとめ
イギリス留学には、多くのメリットがある一方で、多くのデメリットもあるというお話でした。
文化や言語、生活習慣の違いに適応するまでには時間がかかるかもしれませんが、それもまた留学の醍醐味ともいえます。
イギリス留学は、英語力の向上や学業だけでなく、幅広い視野を養い、グローバルな人材として成長できる絶好のチャンスです。学費や生活費の問題を考慮しつつも、これだけのメリットがあるイギリス留学は、挑戦する価値が十分にあります。
しっかりと準備し、メリットとデメリットを踏まえた上で、自分に合った留学プランを立ててください。興味のある方は、ぜひ一度検討してみてくださいね!
イギリスでの経験は、きっとあなたの人生にとって大きな財産になるでしょう。